yuranokaの日記

なんか書きます

女のからだについて

女の白い肌。細い首。高い声。黒い髪。

 

女というのはこわい。

女のからだのひとつひとつのおそろしいこと。

「幼い頃、女の静脈浮いた肌がこわく思えた。母の太ももは白く丸かったが幾筋にも分かれる血管の浮いたさまが恐ろしかった。この白く薄い肌の下には青い血管から赤い血液が通っていると思うとぞっとした。この白く薄い肌を破けば下の青い血管から赤い血がどくどくと溢れるのだと思うと肌がぞわりとした。今、自分の足をみると、あの太ももがある。白く青い筋が幾筋も通っている。私もあの足に似通ってきた。この足の肌の下に流れる静脈をみるとやはりどきりとし、恐ろしくなるのだ。それと同様に私は女の細い首がこわい。あいにく、母の首も私の首もすらりと長くも細くもないが、テレビにでてくる女優などにその首は多い。あんなに細くてちゃんと人間の頭を支えられるのかしらと思う。顔や脳などより首に目がいき、あの首をごきりと折れるだろうかとつい考えてしまう。ついつい折りたくなってしまうあの首のどれだけ恐ろしいことか。そんな想像をかきたて自分を恐ろしい人間ではないかと思わすあの首の罪は重いはずだ」

女のからだのひとつひとつは恐ろしい力をもっている恐るべきものだが全体としてみてしまえば、なんのことはないただの女だ。